リフォーム基礎知識

リフォーム業者との折衝方法イメージ
   

リフォーム会社との折衝方法を知ってトラブルを回避しよう

リフォームをするときに多くの方が不安に思われるのがリフォーム業者との折衝です。
自分の思い描いたとおりのリフォームができるか、その費用は妥当なものか、トラブルや紛争にならないか・・・などの悩みは多くの方が抱えていると思います。

ここではそういった不安を取り除き、安心してリフォーム会社や業者と折衝できるようにする方法をご案内します。

リフォーム会社へ依頼するときは自分の要望だけを明確に伝える

リフォーム会社との最初に打ち合わせをするときによくあるのが、「自分の要望以外のことも提案され、不安を覚える」ということです。

例えばリフォーム会社とお打ち合わせで以下のような提案を受けて真偽に迷うということが多いようです。

  • 古くなった設備機器の交換を希望していたが、窓や床、壁、天井の張替えまで提案された。
  • 寝室だけ断熱リフォームをしようとしたら、それでは効果がないといわれ家全体の断熱リフォームを提案された。
  • 二世帯住宅化の際に増築するつもりがなかったのに増築しないと二世帯住宅には出来ないからと増築を伴うリフォームを提案された。

このような提案をされることは決して珍しい事ではありません。
リフォーム会社がこのような提案をしてくる理由のほとんどは、リフォーム工事の金額を大きくしたいがためにもっともらしい理由をつけて必要以上の工事を提案するアップセル行為によるものなのです。
そのため、リフォーム会社との初期段階の打ち合わせでは依頼者としては自分の要望だけを明確に伝え、それ以外の提案は不要であることをしっかり伝えることが大切です。
例えば、上記のような提案に対しては以下のように切り返すようにするのがおすすめです。

リフォーム会社の提案内容 切り返しの例
古くなった設備機器の交換を希望していたが、窓や床、壁、天井の張替えまで提案された。 「今回のリフォームでは古くなった設備機器の交換だけを考えています。それ以外にも必要なリフォームはあるかもしれませんが、今回は機器設備交換だけで結構です。」というように設備機器の交換のみ希望している事をしっかり伝える。
寝室だけ断熱リフォームをしようとしたら、それでは効果がないといわれ家全体の断熱リフォームを提案された。 「寝室の断熱リフォームだけお願いします。確かに住宅全体を断熱化できれば効果は抜群かもしれませんが、今回は寝室だけで結構です。」といったように寝室の断熱リフォームだけを希望していることを明確に伝える。
二世帯住宅化の際に増築するつもりがなかったのに増築しないと二世帯住宅には出来ないからと増築を伴うリフォームを提案された。 「二世帯住宅化のリフォームを考えていますが、増築は考えていません。現在の住宅を増築せずにできる二世帯住宅化を提案してください。」というように増築はしないことをきちんと明確にする。

以上を参考に毅然とした態度でリフォーム会社の担当者に接するようにし、こちらの要望を聞かずに引き下がらないようなら別のリフォーム会社を検討するようにしましょう。

リフォーム会社への見積依頼方法

依頼候補のリフォーム会社との打ち合わせを行った後に工事金額の見積が提示されます。
一般的には見積の依頼は1社だけでなく、3~5社程度の会社に依頼をして、最終的な依頼する会社を決定します。

そのため、複数の依頼先から1社を決定する基準として大切なのが、依頼先候補の会社全てに「同一かつ明確な見積算出条件」を伝えることです。

もし依頼者から明確な算出条件が提示されなければ、各社がバラバラに算出条件を仮設定し、条件の統一されていない見積結果が提出される事になるからです。
そしてこのような算出条件から作成された見積では正確な比較検討をすることは不可能です。

ここでは、「同一かつ明確な見積算出条件」になっていない依頼と、「同一かつ明確な見積算出条件」になっている依頼について解説していきます。

「同一かつ明確な見積算出条件」になっていない依頼方法

まずは、「同一かつ明確な算出条件」でない依頼とはどのような依頼の仕方になっているかの例として、床、壁、天井の張替えとシステムキッチン交換の見積を依頼する場合を見てみましょう。

床、壁、天井の張替えとシステムキッチンの交換をしたいので、リフォーム工事の見積を算出してください。

どうでしょうか。
このような依頼方法では条件が漠然としており、リフォーム会社としては床や壁、天井にどのような建材を使えばいいのか、キッチンはどのメーカーのどんな型番のものを使えばいいのか、工事をする職人のレベルはどのくらいの熟練度の職人を選べばいいのか全くわかりません。
このような依頼内容だと、依頼候補のリフォーム会社はそれぞれの独断で仮決定した床材や壁材、天井材、キッチン、職人のグレードでの見積をすることになるので、各社の見積結果がバラバラになり、金額の比較検討が不可能になってしまうのです。

「同一かつ明確な見積算出条件」になっている依頼方法

それでは「同一かつ明確な見積算出条件」になっている依頼方法とはどういうものかというと、上記の「同一かつ明確な見積算出条件」になっていない依頼と逆で「可能な限り具体的に建材・設備機器・職人の熟練度を指定して依頼する」という事になります。

例えば同じように、床、壁、天井の張替えとキッチンの交換を依頼する場合ですが、以下のように依頼します。

床、壁、天井の張替えとシステムキッチンの交換をした場合のリフォーム工事を希望していますので、別途提出した表の条件に基づいて見積をお願いします。

そして依頼と併せて次のような表形式の資料をリフォーム会社に提出します。

リフォーム箇所 使用建材 設備機器 職人レベル
無垢の杉板 当該工事経験10年以上
T社製透湿性クロス 型番A123 当該工事経験10年以上
天井 T社製透湿性クロス 型番A123 当該工事経験10年以上
システムキッチン C社製システムキッチン 型番B124 ホワイト 当該工事経験3年以上

このように具体的に使用建材や設備を指定すればどのリフォーム会社から提出される見積も同一条件に基づいて算出されていますので、見積金額の比較検討も正しくできるようになります。
なお、建材や設備機器は建材や機器メーカーのカタログやウェブサイトなどで確認すると良いでしょう。

工事代金の支払い方法は出来高払い契約にする

依頼先候補のリフォーム会社に要望を伝え、見積依頼をした後は、工事代金の支払い方法の確認を忘れずにしましょう。

リフォーム工事の支払い方法で、契約時に何らかの形で前払い金を支払う契約をすることが多いようですが、これは危険を含む契約なのであまりおすすめできません。
なぜならば、よくあるリフォーム工事のトラブルや紛争の中に、工事代金に関連するものが非常に多くあるためで、例えば次のようなトラブルになることが後を絶たないためです。

契約時に工事代金を総額の30%を前払いしたが、契約した着工日に着工されず、2ヶ月も後になってようやく着工になった。

契約時に工事代金の30%を前払いしたが、工事着工と同時に工事内容が契約内容と相違していたため契約解除を申し出たが、前払い金が返還されず、後日の裁判によってようやく前払い金全額の返還が認められた。

契約時に工事代金を前払いしたが、工事着工前に業者が倒産し、一切の工事がされなかった上、前払い金も回収できなかった。

以上のように前払い契約は極めて危険で、リフォーム工事における金銭トラブルの代表的なものといっていいでしょう。
それではどのような契約をしたら金銭トラブルに巻き込まれないで済むのでしょうか。

おすすめなのは、工事の完成度の割合(工事の出来高)ごとに、完成した割合に応じた工事代金を支払う契約である「出来高払い契約」とすることです。
契約内容の例としては以下のようになります。

リフォーム工事が全体の10%に相当する部分が問題なく完了するごとに、工事費の総額の10%を支払う

以上のような契約です。
この契約方法なら、工事の進捗が全体の10%に達したら工事費全額の10%を支払い、工事進捗が20%に到達したらまた工事費全額の10%を支払う・・・というように支払っていき、工事が100%完了したときには総額の100%の支払いが完了するということになります。
なお、工事の進捗は契約書どおりに遂行されているのが前提です。

これならば、たとえ業者が倒産したり契約内容と工事内容が相違していたとしても、前払い金を支払っていませんから依頼する我々としては危険が極めて少なく済みます。
従って、リフォーム工事を依頼する際の工事代金の支払い方法は「出来高払い契約」を原則とし、出来高払い契約に応じないリフォーム会社はこの段階で不採用とするようにしましょう。

リフォーム会社の追加工事は不承認とすること

リフォーム会社との折衝で注意しなければならないことの一つに「追加工事は一切認めない」ということがあります。

これはいったいどういうことかというと、悪質業者の手法の一つに「極めて低価格な工事代金で契約し、契約後に明らかに見積に入れておくべきだった工事を追加工事の扱いで別途高額な工事費を請求する」という手法があるためです。
具体的な例は以下のようなものになります。

壁紙の張替えリフォームを依頼して完了した後に、見積に記載されていなかった「古い壁紙を剥がす工事」を別途工事費として追加請求してきた。

屋根の補修工事において、屋根の補修金額の見積金額が明示されていたが、後日に業者から屋根の補修には足場の設置が必要であるとして、見積書に記載されていなかった足場設置工事費の請求があった。

これらの例は極めて悪質な例ではありますが、リフォーム工事においては枚挙に暇がありません。
リフォーム悪徳業者のイメージ本来の契約内容のリフォームを行うために必要不可欠な付加工事(上記の例で言うと壁紙を剥がす工事費や足場設置の工事費)を故意に見積に記載せず、後になってから追加工事として工事費を増額させようとする・・・といった古典的ではありますが、悪質な手法です。

このような事態を防ぐための方法としては、あらかじめ依頼先候補のリフォーム会社に対し、追加工事は認めないことを申し出ておき、契約書にもその旨を記載する事です。

具体的には以下のよう申し出るようにします。

 

このリフォーム工事では契約書・見積書に記載されている工事を遂行するために必要不可欠である付加工事については、一切追加工事として認めません。仮にそれらの工事が必要になった場合の費用についてはリフォーム会社側に負担いただきます。

そして、契約書には以下のように記載します。

本リフォーム工事請負契約において、本契約内容の工事を履行するため、必要不可欠な付帯工事が発生した場合においては、その費用は全て○○の負担とする

当然ですが○○のところは業者になるようにしましょう。

このように契約書で制御しておけば後日の追加費用負担を恐れる必要はなくなりますので是非参考にしてください。

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